進め、現場のチーム開発 〜チーム開発実践入門〜 (DevLOVE関西Ver) に参加してきました
進め、現場のチーム開発 〜チーム開発実践入門〜 (DevLOVE関西Ver) - DevLOVE関西 | Doorkeeper
に参加してきました。
当日はKYな台風到来で、予定していたスケジュールを短縮しての開催となりましたが、色々と気づきや学びのある勉強会でした。参加出来てとてもよかったと思います。
「チーム開発をスムーズにするために何ができるか、してきたか」
チーム開発実践入門の著者である池田尚史(@ikeike443)さんの発表でした。池田さんは勉強会に参加することはあまりないそうですが(懇親会の席で伺いました。ちょっと意外)、わざわざ遠方からお越し下さいました。僕は縁あって、以前にもPlay Framework勉強会*1*2で一度お会いしたことがあり、久しぶりの再会でした。あの時はPlayのすごい人のイメージだったのですが、今ではチーム開発実践の大先生です。*3
発表内容はチーム開発でよくある課題とそれにどう対処するかという話から始まり、チーム開発実践入門2章のケーススタディーのような、実経験に基づいたチーム改善の事例紹介でした。とても実践に富んだ内容でした。
発表内容の一部を紹介すると、
チーム開発にベストプラクティスはない。ケースバイケース。その時々の状況にあわせることが重要。
チーム開発の課題としては、
- プロジェクトの目標があいまい
- プロジェクトの成功や価値が不明確
- リスク管理が出来ていない
- チームがうまく機能していない(パフォーマンスが発揮されていない)
という状況が多く、これに対処していく。
言い換えると、
- ゴールはどこか?
- 決めるのは誰か?
- 利益は出るのか?
- リスクは見えているのか?
- チーム開発はうまくいっているのか?
といったことを念頭におき、
- 方法論はどんなものを使うか?
- コミュニケーションプランをどうするか?
- 成果をどう測るか?
- チームビルディングはどうするか?
- 開発ツールはどう使うか?
をチーム開発を始めるにあたって考えるとのこと。 特に「チームビルディングはどうするか?」で話されていた、
「キャラも大事。全員モヒカンばかりではチームがうまく回らない。プロジェクトのマネージャーも必要だし、やさしい人も厳しい人も必要。また人どおしの相性も重要」
という話は僕も同感です。技術ばかり優秀なメンバを集めてもチーム開発はうまく行きません。様々な能力を持つメンバーが自分の得意を活かして、一人では成し遂げれないことをするのがチームであり、組織に所属する利点だと思います。
また、「ツールを組み合わせればチーム開発の課題が解決するのか?実際上手くいくのは、実践し続けている人のみ」という話がありました。その後の事例紹介の中でも、ツールは導入されていたが上手く使いこなせていないという話があり、あくまでツールは人をサポートするものであり、大事なのは個々人のスキルとコミュニケーションなんだと実感しました。
事例紹介ではチーム開発実践入門には述べられていない、「某ソシャゲー会社」の事例紹介があって面白かったですww。どこまで話していいのかが分からないのでここでは触れませんが、色々と考えさせられました。
まとめの中であった、
- 管理しない。「管理する」の発想だと管理者のレベルを超えたものは産まれない。シナジーを重視する。
- 「やれ」と言われたことをやるよりも、自ら「やろう」と考えたことのほうがパフォーマンスが高い。
という言葉は、心に響きました。
最後に、チーム改善をダイエットに例えて、
- ダイエットが続かない理由はダイエットを始めるから!
- 「課題があるから解決しよう」ではなく「課題がなくなるような習慣をつくろう」というアプローチが成功の鍵なのでは?
という問いかけは面白かったです。チーム改善は良い習慣が大事で、それを続けるのが難しい(ダイエットと同じですね!)ということがすんなりと理解できました。上手いメタファですね!
チーム開発よろず相談部屋
その後、チーム開発よろず相談部屋にて、「情報共有」について話し合いました。話し合いで得た内容としては、
- 情報は蓄積より検索が重要でそれをうまくやるのが難しい
- タバコ部屋のような気軽な情報交換できる場を用意する
- 不特定多数への情報発信ができる場を用意する
- 定期的にミーティングを開く
という話を得ました。また、情報共有に使うツールとしては、JIRAやBacklog、Github、IRCというキーワードが挙っていました。
顧客との情報共有に関しては、顧客側から情報共有してほしいという要望があり、Backlogの導入がすんなり実現したという話も聞けました。社内からこのような働きかけをするのは難しいですが、外部圧力なら簡単に話が進むな〜と関心しました。
また、席を移動して「人材育成」について周りに伺いましたが、どこの現場も育成に関しては苦労しているみたいでした。
- コードレビュー
- 社内勉強会
- ペアプロ
というキーワードが挙げられていましたが、それぞれの育成効果は異なるので、ここら辺を組み合わせることが重要だと感じました。あと、経理やサポート、営業の人たちに初歩的な技術の勉強会を開くという話があり、それは面白い!と感じました。
懇親会
勉強会の楽しみのひとつは懇親会ですw。もちろん酒が飲めるいうのがありますが、懇親会では勉強会で聞けない裏話が聞けたり、突っ込んだ技術討論が出来たりと、実は勉強会よりも得るものが多かったりします。ちょっと禁酒していたので、飲み過ぎてしまいましたww。皆さん、お付き合い頂きありがとうございました!!
おまけ
実は今回はLTをする予定だったのですが、台風でお流れになりましたw。ってことで、幻の資料をここに上げておきます^^
この資料の内容は、実践出来ていることもあれば、出来ていないことも多いです。今自分が問題だと思ってて、今後このような改善が現場で必要だという内容を書きました。
チーム開発実践入門 ~共同作業を円滑に行うツール・メソッド (WEB+DB PRESS plus)
- 作者: 池田尚史,藤倉和明,井上史彰
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*1:play framework 勉強会 in 関西の悲劇 その後。。|システムアーキテクトのごった煮
*2:第一回 Playframework 勉強会 in 関西に行ってきたよ! - ikeike443のブログ
*3:当日はチーム開発実践入門の本を持ってくるのを忘れてサイン貰いそびれました。無念。。